建物の断熱性能

浜松でUA値=0.4の断熱性能とは? 断熱性能をもっと知ろう!!

浜松市のUA値0.4を他地域と比較

浜松市で建てる住まいの性能は、どのくらいが適正なのか?
性能は高ければ高い方がより快適だとは思うけど、予算の事もあるから決められない。
多くの建築会社が自前の断熱性能を決めていると思うけど、「その根拠は?」と是非聞いてみると良いと思います。
流石になんとなく・・・と言う答えは返ってこないと思いますが、私がお薦めしている水準(最低基準)は断熱性能UA値=0.4W/㎡Kです。
また断熱性能だけではなく、気密性能も重要で、C値=0.5c㎡/㎡未満にすることを推奨しています。
そして熱交換型の換気扇は高気密高断熱住宅には必須アイテムだと言えます。何せ1時間に部屋の空気を半分交換する能力があるのですから。
表は、浜松市でUA値=0.4、C値=0.5で、熱交換型の第一種換気をつけた床面積120㎡(36坪)の家の場合、冬の必要暖房能力は、3388Wですから、10畳用エアコンで家中を暖房出来ます。
もし、これと同等の性能を他の地域で建てた場合、その性能はどうなのかを比較したものです。
寒い地域は、暖房能力がかなり上がります。また同じ暖房能力にしたい場合、建物の断熱性能をアップする必要があります。
5地域の栃木県宇都宮市の場合、浜松のUA値=0.4の家と同等の性能にするには、UA値=0.27にする必要があります。
北海道夕張市にあっては、UA値=0.16です。
比較して分かるように、浜松市は、断熱性能にお金を掛けなくても、そこそこの性能が確保出来ます。せっかく建てる家ですから、快適で省エネなお財布にも優しい家にしたいですよね!!

温暖地 7地域の鹿児島市は、2020年に最低気温が0.9℃ですが、過去の気温データはほとんど浜松市と同じで、UA値もほぼ一緒と考えられます。ではなぜ、鹿児島市は7地域で、浜松市は6地域なのか? 浜松市の隣の磐田市は7地域、愛知県豊橋市も7地域です。また同じ浜松市でも、天竜区佐久間町は最低気温が-4.8℃にもなる地域でもありますので、旧浜松市だけで考えれば、地域区分が違ったのかもしれませんが、定かではありません。





冬季のUA値0.4W/㎡K住宅:2019.02.03 24時間

冬の04住宅

赤:1階 青:2階 紫:外部

朝6時~7時に1階リビングのエアコンを稼働
夕方18時~23時までリビングのエアコンを稼働
70坪の住宅が、1階リビングの14畳用エアコン1台で、室温を維持できています。



夏季のUA値0.4W/㎡K住宅:2019.08.02 24時間

夏の04住宅

赤:1階 青:2階 紫:外部

朝7時~8時に1階リビングのエアコンを稼働。9時半から30分程度2階エアコンを稼働。
12時半~15時まで2階エアコンを稼働。極圏の海氷は、2012年頃まで500~800k㎡程度あったのが、近年は400k㎡弱程度となっているよ夜18時半~22時半まで2階エアコンを稼働。
70坪もある二世帯住宅のため、生活パターンがそれぞれ違いますが、それぞれエアコンを断続運転でも室温が維持出来ています。

 

UA値0.32W/㎡Kのクリニック。冬休み期間の無人の時の室温

クリニックの無暖房時の室温推移

医療施設は、病気の人が行く場所ですから、住宅同様できるだけ身体に負担を与えない空間としたい場所です。しかし多くの医療施設は、エネルギーを使い、その快適性を維持しています。
維持できるなら良い・・・と言われればそれまでですが、窓際と奥側、空調の近くと遠くで、温度ムラが出やすく、安定させられないのが低性能な建物です。是非、医療施設にも、高気密高断熱のノウハウを活かして患者様も、中で働く人も快適な空間となるような施設として欲しいです。